広報なかわだ4月号をアップしました

十字架を経て復活へ

田丸 篤 神父

 私たちはイエス様が父のみ旨に従おうとする熱意と、人々のために自分を捧げたいという愛の心からあえて苦しみの待っているエルサレムに向かっていかれたその出来事を思い起こします。私たちの日常の中でも、自分の思いのままにならないこと、苦しいこと、できれば避けたいこと、やむをえず引き受けなければならないことがたくさんあります。そのようなとき、あえて苦しみの待つエルサレムへ向かうことを躊躇されなかったイエス様の姿を思い出すことができればと思います。
そして同時にイエス様の十字架の姿は、私たちがどんなに苦しみと憂いに打ちひしがれているときでも、私たちは決してひとりぼっちではないということを告げています。一見近寄り難く感じてしまうイエス様の十字架の姿、しかし苦しみということを本当に知っている人にとって、イエス様のこの苦しみの姿こそ、神様は私たちを決して一人にしておかれないということを表しています。この姿こそ、神様が私たちのことを心から思ってくださる何にも代えることのできない姿であるということです。

 イエス様の特に御受難を黙って歩んでくださる姿を自分の心に焼き付けたいです。へりくだり、小さき者になることに徹し、死ぬことを通して真に悪に対して勝利された方。真の勝利への道はそのような道であることを身をもって示してくださった方。その方を心から見つめたいです。私たちはこの十字架に架かってくださったイエス様の姿を見つめ礼拝するように招かれています。黙って私たちのために十字架の道を歩んでくださった方。私たちのために傷を負ってくださったイエス様に心からの感謝を捧げたい。そして私たちのイエス様との絆を深めたい。イエス様への感謝のしるしとして私たちができることを自分の生き方を通してこのイエス様に捧げていくことができるように祈りたいです。その生き方こそ神様が私たちに求めておられる生き方です。自分もイエス様にならって自分の十字架を担ってイエス様の後に従っていくこと。それを通して私たちは様々な束縛から自由になり、真の喜びにつながる歩みができるようになります。

 3月9日(日)洗礼・堅信・聖体の秘跡をうけるために求道者として準備をしてこられた、お二人の方を藤沢教会での横浜教区合同入信志願式に送る典礼がマルコ神父様司式ミサ中に行われました。
マルコ神父様がお二人の代父母の方に福音を信じるようになったかをお尋ねになり、確かに証言されました。マルコ神父様の司教様への推薦の言葉が話され、信徒のより一層の絆を確かにされました。

「四旬節の間、私達信徒も入信志願者とともに、ご復活の良き日を目指して歩みましょう。私達自身も受けた洗礼・堅信・聖体の秘跡の大切さをあらためて思い起こし、共同体の絆をより強いものにしましょう」と。 (武田幸子)

 同日の午後に藤沢教会にて、横浜教区合同入信志願式が行われました。
 中和田教会からは、入信志願者のお二人の方と代父母、ご家族の方等が参加しました。聖堂を埋め尽くす参加者の中で、梅村司教様司式で合同入信志願式が行われました。

 お説教の中で、神の愛は因果応報ではなく無償の無条件の愛であること、神にかたどって創られた私達も互いをかけがいのない存在として認め合うことが大事であること、イエスの兄弟として互いを愛し合う事が大事だと話されました。
 式中に、司祭から梅村司教様へ求道者の皆様を推薦する旨が語られ、梅村司教様からは求道者の方々へ入信の秘跡を受けることを希望することを尋ねられ、確認後入信志願書への署名を求められました。志願者は署名カードを提出後、選びの表明、共同祈願、開放を求める祈り、司教様による入信志願者への塗油が行われました。

このように行われた合同志願式に参加して、私も何か清々しい思いがしました。 (武田幸子)