広報なかわだ12月号(簡略WEB版)

クリスマス・ニューイヤーをお祝いします!

 新型コロナ・ウイルス感染で始まった新年でしたが、幸いに感染者減少を報じるニュースに安堵を感じます。
 毎年行われていた泉区民クリスマスはコロナ禍で泉公会堂での実施は今年も中止になり残念ですが、区内の教会の礼拝表は届きました。
 1984年第1回目の聖地巡礼でイスラエルへ12日間、2002年迄4回の巡礼をしました。イスラエルの政情はすっかり変わり、自由にめぐることが出来なくなり、神殿の回りにはイスラエル兵が巡礼者を見守っていました。
 教会に集まる子ども達の為に、ベトレヘムからエジプトへ避難したことについて実物などを使いながら、聖書のお話をすることも大切なことです。

フランシスコ・ザベリオ 日野武満 神父

工事中のため、本年の中和田のクリスマス飾りつけはベネチアングラスのプレゼピオのみです

~みんなの健康~  「その時のために備えること」(第2回)
~リハビリ現場から伝えたいこと~

 前回に続いて、中和田教会の信徒でリハビリテーション病院の理学療法士として日々患者さんのリハビリに関わっている方に高齢者に多い3つ症例をリポートして頂きました。今回はBさんについてです。

<Bさんについて>

Bさん: 70代後半の女性―転倒により腰椎圧迫骨折。病歴は特になし。
一軒家で独り暮らし、週1回近所に住む娘に食材を家まで届けてもらう以外は身の回りのことは自分で行っていた。ある朝新聞を取りに玄関の上がりがまち(約25cm)を降りる際に足を踏み外し転倒し入院。およそ2か月のリハビリを経て自宅退院したが、入院中認知機能・動作能力の低下がみられ自宅でのガス使用が禁止となり、食事の準備は娘やヘルパーにやってもらい、入浴はデイサービス利用となった。

<日頃からやっておくこと>

(その1)➡転倒予防の訓練をする。

Bさんは玄関の上がりがまちで転倒しています。多くの患者様の転倒原因の分析は次の通りです。
つま先が床・物に引っ掛かる
段差を昇る際足が挙がってなく引っ掛かる、もしくは降りる際、地面に着地したと思ったが実際地面までかなり高さがあり急に体重を掛けたため支え切れない
水回りで滑った。
①はそもそも足首の可動性が低下し垂れ足になることで床や地面に引っ掛かりやすくなっている方が多いです。垂れ足になる原因としてはいわゆるアキレス腱が硬くなり、足首を体側に反らすことが出来にくくなることが挙げられます。アキレス腱のストレッチとして、両手で支持物に掴まり段差の上につま先を乗せ1回5分を2セット行います。コツとしては軽く痛気持ち良い位が理想です
②は「位置覚」という感覚の低下が原因で起こります。分かりやすく言うと目で確認しなくても自分の手足の位置がどこにあるか分かるというものです。脳梗塞などにより神経障害が起こると障害が発生しますが発症しなくても加齢により低下します。対策としては、台の昇降運動を実施します。自宅の外階段、上がり框、勝手口などの高さを測り、ホームセンターなどでその高さの台を買い、目で確認せず昇降運動を行います。
③ については次の住居環境で記載します。

(その2)➡住居の環境を整える。

Bさんは25cmの上がりがまちで転倒しています。こちらのお宅は上がりがまちに縦型の突っ張り棒があり今回も棒を掴んだにもかかわらず転倒しています。上がりがまち・段差につき何センチなら安全に昇降できるという基準はありませんが、経験上15cmより高いと難しくなる場合が多いです。ホームセンターなどで10~13cm程度の台を買い段差のあるところに置かれた方が良いでしょう。水回りに対してもホームセンターなどで滑り止め用マットなどを買い浴室に置かれると良いでしょう
※次回は、脳梗塞で左半身麻痺の症例についてご説明します。

(武田洋一)